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睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome,SAS)は、睡眠中にノドの奥が狭くなり、無呼吸やいびきを断続的に繰り返す睡眠障害のひとつです。その結果、日中の眠気、集中力に欠けるなどの症状が出現し、仕事に集中できない、居眠り運転など日常生活に支障をきたします。また、呼吸が止まることにより、脳や体は酸欠状態(低酸素状態)になり、循環機能に負担をかけ、不整脈、高血圧、心不全、糖尿病が現れ事故や突然死などで生存率が低くなるなど、全身への悪影響がでてきます。日本には、潜在的に500万人の睡眠時無呼吸症患者が存在するといわれています。いびきをかく人は要注意です。

睡眠時無呼吸症候群の可能性がある症状のチェックリスト

□家族や友人から、いびきが大きいと指摘されたことがある
□寝汗をかく
□最近かなり体重が増えた、または肥満気味である
□あごが小さい、あごが引っ込んでいる
□舌、扁桃腺、口蓋垂が大きい
□鼻がつまりやすい、鼻に病気がある
□気が付くと口で呼吸している
□高血圧や糖尿病、脂質代謝異常などの生活習慣病がある
□毎晩のようにアルコールを飲むことが多い
□喫煙者である
□妊娠中または更年期以降の女性である←これで良いか
□夜寝ているのに、日中に眠気がある
□会議中や執務中など、意識せずに眠り込んでしまったことがある
□朝起きた時から頭が重い、爽快感がない
□眠くて仕事や家事に集中できない
□意欲や判断力が低下しているように思う

結果、上記の16項目のうち、3つ以上あてはまる場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。一度検査を受けましょう。

睡眠時無呼吸症候群の診断と評価

睡眠時無呼吸症候群は、その原因から閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)と中枢性睡眠時無呼吸症候群(CASA)に大別され、9割程度が閉塞性タイプに該当します。睡眠障害と診断される疾患は107種類あります。
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、その治療は耳鼻咽喉科、呼吸器内科、睡眠外来、歯科・口腔外科など多岐にわたっています。可能であれば、睡眠外来(いびき外来、睡眠センターと標榜しているときもある)の受診をお勧めします。

睡眠時無呼吸症候群の治療法

① 根本治療
原因そのものを取り除くことを目的とした治療法で肥満を改善するダイエット、鼻腔が狭い、扁桃が大きい、顎が小さい、舌が大きいなどの形態異常に対する外科的手術があります。

② 対症療法
医科で行う経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)、歯科で行う口腔内装置(Oral Appliance、OA)治療、側臥位での睡眠をサポートする睡眠体位の指導などがあります。対症療法なので原因除去されない限り治療を継続することになります。


Q1.CPAPとOAを併用することは有効ですか?

CPAPとOAを併用する治療法は、同時に装着する方法と、日によって使い分ける方法がありますが、ともに有効です。CPAPは持ち運びが不便であり、鼻が詰まっているときには違和感が強いため、出張などで外泊の多い人や花粉症、慢性鼻炎がある方が毎日装着することは困難です。OAは持ち運びが楽で口呼吸も可能なのでCPAPの使用が難しい状況でもOAの使用は可能です。

Q2.OAの効果が不十分な場合には、どうしたらよいですか?

OA治療後のAHIが20以上の場合には、CPAP治療が望ましいです。軽度の場合は、OAを調整し、さらに下顎を前に出す必要があります。後述する副作用が生じるリスクがありますが、しばらく使用すると装着になれることにより副作用が出ずに下顎を前に出せるようになります。

Q3.OAを長期間装着することによる副作用はありますか?

歯周病の悪化、咬合の変化などが報告されています。OA装着により、下顎が前方に誘導されるため、戻ろうとする力は歯にかかります。歯周病の状態が十分にコントロールされていないと歯に負担がかかり、歯周病が悪化する場合があります。OA治療の継続には、歯周病の定期的なメインテナンスが必須といえます。
また、咬合に関しても同様の理由により、起床時に必ず下顎の前方変位による咬合の変化があります。咬合が不安定な方(奥歯がない、矯正治療後で咬合が不安定など)は、下顎が前方に変化したまま固定されてしまう事があるので、毎日奥歯で咬むことを意識し予防してください。